3.一次関数の利用 入門見ただけで,難しいと敬遠されがちな,一次関数の応用問題。師匠Mr.Hot Cakeの,グラフを徹底的に利用するの入り口として,まずは,苦手意識をなくすことから始めましょう。[問題1]10kmの道のりを歩くとき,歩いた道のりをxkm,残りの道のりをykmとして,次の問いに答えなさい。 (1)yをxの式で表しなさい。 (2)xの変域を求めなさい。 (3)xとyの関係を表すグラフをかきなさい。 このような応用問題を(1)から順に解いていこうという考えは捨てましょう。先に,グラフをかいてしまい,後から,式や変域を求めればよいのです。では(3)から。 (3)関数の利用では,何がx,何がyなのかしっかりと確認してください。この場合,歩いた道のりがxkm,残りの道のりがykmです。図に表してみるとわかりやすいですよ。 このままスムーズにグラフをかけない人は,いっそのこと,変化の様子を「表」にまとめてみましょう。 ・歩いた道のりが0kmのとき・・・一歩も進んでいない → 残りの道のりは,10-0=10km ・歩いた道のりが1kmのとき・・・残りの道のりは10-1=9km ・歩いた道のりが2kmのとき・・・残りの道のりは10-2=8km x|0 1 2 3 … y|10 9 8 7 … という表ができます。x=1のとき,y=9であるということは,グラフが点(1,9)を通るということ。このように,グラフ用紙に点を1つずつとっていって,直線で結びます。はい,グラフのできあがり。 (1)書きあがったグラフの式を求めてみましょう。 一次関数のグラフは,y=ax+bと表され, aを「傾き」・・・正なら右上がり,負なら右下がり。aの値は,いくつ(右へ)行って,いくつ上がる・下がるを表します。 +bを「切片」・・・グラフがy軸と交わる点を表します。 グラフの式は,切片を先に求めましょう。書きあがったぐらふは,y軸の10のところで交わっていますから,切片は+10。 傾きは,1(右へ)行って,1下がっていますから,-1/1。つまり,-1ですね。 式は,y=-1x+10 y=-x+10 となります。 (2)「xの変域」とは,xのとる値の範囲のこと。ふつうは,「○≦x≦△」のように表し,○には,xがとりうる最小の値,△には最大の値を書き入れます。 この場合,歩いた道のりxkmの最小の値は,0。まだ歩いていないということです。 最大の値は10。全部で10km歩くのですから,10km歩いたらおしまいです。 だから,xの変域は,0≦x≦10 となります。 |